お勧めアメコミ ⑥ The Bunker / Worst X-Man Ever

お久しぶりです。 色々と忙しくてしばらくできませんでしたが、今日もおすすめのアメコミ(主にインディーズ系)をご紹介したいと思います。因みに以前ご紹介したゴッサム・アカデミーの邦訳が発表されました!
ぜひ読んでいただければと思います。

⑨ The Bunker

原作:Joshua Hale Fialkov 作画: Joe Infurnari 出版: Oni Press

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大学を卒業し、バラバラになる前にタイム・カプセルを埋めようと森に入ったグレイディ、ハイジ、ナターシャ、ダニエルとビリー。しかし、グレイディがシャベルを振り下ろした瞬間、全員の名前が書かれた金属のドアにぶち当たる。シェルターの中にはそれぞれの未来の自分からの手紙と、そこに記されたことを裏づける山ほどの資料。彼らがこれから取る行動は世界を滅ぼし、6,000万人を殺すことになる。そして、同じ行動を繰り返さないと、全人類滅亡につながるであろう。

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比較的無名でもキャリアは長い作者によるウェブコミックとして2013年に生まれた当作品は2014年にすぐOni Pressにピックアップされ、通常のコミック市場に送り出されました。かなり心理的に重いSFで一番連想しやすいのは12モンキーズでしょう。5人の主人公の間で繰り広げられる駆け引きが大変面白いです。Infurnariさんのアートも、多少ルーズながらもテクスチャーの使用と登場人物の豊かな表情で映画に近い臨場感を実現してビジュアル的に個性豊かな作品になってます。

両者の作品は読んだことがないと思いますが、濃密なストーリー設定に一気にはまりました。世界を滅ぼす結果となった、登場人物それぞれが取った行動は?大統領になって、最悪な未来を実現するために過去の自分を操っているグレイディが果たして善なのか悪なのか…
群像劇、SF、リアリティのあるスリラーが好きな方にお勧めです!

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15話まで発売済みでTPBも3冊目発売されましたので、今から読むとかなりのボリュームがあります。(逆に言えば盛り上がったところで続きが気になる待ち時間が短縮できます!)紙版Kindle版
インディーズ系のアメコミはプレオーダーが命なので、気に入った方はお近くのコミックショップで予約しましょう!

⑩ X-Men: Worst X-Man Ever

原作:Max Bemis 作画: Michael Walsh 出版: Marvel Comics

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Worst X-Man Everの主人公ベイリーは何の取り柄もない、普通の高校生。格好良くもなく、体格も微妙、趣味も特になし。ある日、彼がミュータントであることが発覚。いつものX-Menコミックなら、パニックになって逃げだすところですが、やっと特徴ができたベイリーは大喜び!早速プロフェッサーXの「恵まれし子らの学園」に転校します。が、ビーストに調べてもらったところ、ベイリーのミュータント能力は史上最悪の、まったく使えない能力であったことがわかる。
念願の格好いい学校に入れて、格好いいミュータント達に囲まれる高校生活を送るベイリーが、以前以上にもアウトサイダーで孤独になってしまった。そこに友情、恋愛、悪の組織の勧誘、最悪のライバルが続々と登場。そして思わず「だよね」と言ってしまう不可避の結末へと!

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もう。面白い。X-Menの大ファンですが、こんなX-Menは初めて読みました。「史上最低のX-Man」の能力と言われると色々おみ浮かびますが、このコミックを読むと「あっ。確かにそっちの方が酷いわ」と思ってしまいます。放り込まれた新しい環境に頑張って溶け込もうとするけど、何もかも失敗してしまうベイリーが愛らしく、大好きになります。そしてそれでも、ちょーーっとだけ、うらやましくなります。(結末以外)

まったく知りませんでしたが、BemisさんはSay Anythingというバンドのボーカルらしいです。マイ・ケミカル・ロマンスのGerard Wayに続くミュージシャンのコミック界進出ですね。とても新鮮な発想で最高のX-Menコメディを実現してくれたライターとして、これからも注目したいと思います。Walshさんのアートも、ちょっと懐かしく思うカートゥーンスタイルでストーリーにぴったりです!

皮肉っぽいユーモアのあふれる作品が好きな方、子供の頃アニメを見てひーろ集団に入りたいと思った方、そしてコミックを愛しているすべての方にお勧めできる作品です。

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5話完のシリーズです。TPBは9月発売予定。
読みやすいと思いますので原書でも挑戦してみてください。(でもできるだけ多くの方に読んでほしいので邦訳も出てほしい!)